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2009年 04月 29日 ( 1 )   

『行為を認める』   




先日、あるIT関連の団体で講演をさせていただき、その後に立て続けにあるIT関連企業でリーダー研修をさせていただきました。

講演会では、主に現在の社会背景や若者の行動傾向などを交えて、職場で上司が部下に対してどのような
対応をしていった方がよいのか、などをお伝えしました。

いきなり不況がやってきたり、基幹産業が大打撃を蒙って軒並み減益になったり、情報が氾濫し過ぎたり、
ガソリンが一年間で何十円も上げ下げしたり。

現在の世の中では、確実なものを探す方が難しくなっています。

世の中は確実に 『不確実さが繰り返されている』 つまり、予測できない状態が起こっています。




後付ですが、豚インフルもその一つでしょうか。

話を元に戻すと、その講演会の場で、あるマネジャーさんがこんな質問をされました。


   「部下を誉めると、上の上司から 『お前は甘い!』 と言われる。誉めることはどうだか・・・」


また、先のリーダー研修の場では、こんな質問が出ました。


   「部下を誉めると、かえってつけあがる気がするんですが・・・」


部下を誉めることは有効です、とは伝えましたが、なんでもかんでもすべて誉めるがいい!とは伝えた気はしないのですが・・・伝わったことがすべてなのでしょうね(笑)。

自分自身の伝え方を反省しました。



ですが、どちらの質問に、も確かに 「そういうことはある」 と納得してしまいました。

誉める行為そのものは人に安心感や自身をもたらす一方で、何でもかんでも誉めてしまうと、自分のしていることはすべてオッケーなんだ!というある種の 『勘違い』 を生み出すこともあります。

これは、その人の 『受け止め方』 によります。



誉めると、「誉めるな!」と上の上司から言われる。

誉めることそのものを 「つけ上がる!」 と捉えてしまう。



どうも日本のビジネスの中では、誉めることが肯定的に受け止められていない感じがします。

むしろネガティヴな関わり方、厳しく育てないと教育ではない、そんな印象が残ります。

勿論、上司自身が誉められるのではなく叩かれて育てられてきたから、部下にもそうするんだ、という論理は一方では理解できなくもありません。

叩かれること=愛情の裏返し、ともいえます。



そういえば、数ヶ月前にある勉強会の場でであったマネジャーさんはこう言っていました。


  「女性の部下ばかりで、泣くまで思い切り叱り飛ばすんです。で、その後に手厚いフォローを入れる」


何となくですが・・・・サディスティックとマゾヒスティックを逆手にとったマネジメントだなー、と感じました。

それでうまく言ってるのかと問うと、「よくわからないので、ここへ学びに来ました」。

よくよく聞いてみると、自分もそうされてきた、というお話でした。



 部下を誉めること、がマネジメント上本当によい関わりなのかどうか。



部下自身のタイプや、1つ1つの場面などをイメージしつつ考えていかないと、答えは出ないのでしょう。

必ず効果的だとも言い切れず、また必ずダメとも言い難い。

ケースバイケースと言ってしまえば聞こえはよいのですけど・・・。



少なくとも、人は誰しも、誉められることは嬉しく感じますが、認められることの方を求めている。

ちょっとした行動、何気ない気遣い、小さな配慮、毎日していること、自分自身の変化。

自分がしていることすべてを、何らかの形で気付いてもらえる。

それは、誉めることではなく、あなたがやっていることを知っているよ、と 『行為を認める』 こと。




誉めて伸ばせ、ではなく、認めて伸ばせ、ですかね。

部下は、何をどう認めてもらえたら、遠慮なく張り切って働くのか。



上司の仕事とは、部下の 『認められたいポイント』 を探すことなのかもしれません。。。
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by ncrd | 2009-04-29 00:51 | コミュニケーション